2008年7月31日木曜日

配色と面積

色で塗りつぶした四角を三つ四つならべて、その色の組み合わせが、人にどんな印象をあたえるかっていう配色事典とか配色見本とかあるじゃないですか。

知的とかやさしいとか情熱的とかエレガントとかいって。

ああいうのって、でも、実際に Web デザインで配色を考えるときには、かならずしも実践的じゃないなあ、って思うんですよね。

というのは、あれ、四角がみんな同じ面積でしょ。あるサイトで使われている色をすべて抽出して、同系色のものはまとめて4色にしたとして、その4色で塗られている4種類の部分のそれぞれの面積の和が、みんなほとんど同じになるなんてことはありえないとおもうんですよね。

4色の組み合わせで人に与える印象って、各色の面積がばらついていても、変わらないものなんでしょうか。けっこう大小、その差がおおきく開いてる場合でも。

正直、昔から、4色もつかえるかよ、それともあれか、ちゃんと色彩学の勉強をした人ならやれんのか、とか思ってまして、でもそれは、同じ強さで4色を使おうと思うから無理なんですよね、って、ようやく最近そのへんに気がついてきた次第です。

色彩については、はずかしながらちゃんと勉強したことはことなくて、聞きかじりまじりの我流なんですけれども、配色って、少なくとも、Webページや雑誌なんかでは以下のようになってると思います。

1,トーンカラー

全体のトーンを決定づける色。あるいは同系色の一群の色。ページ全体の面積に占める割合は比較的大きい。

2,アクセントカラー

ページの中で、視線誘導上のポイントとなる箇所に用いられる色。全部あわせてもページ全体の面積に占める割合は非常に小さい。

3,ベースカラー

トーンカラーとアクセントカラーをのせて、それ自体としては人に積極的な印象を与えない色。ページ全体の面積に占める割合は印象の薄さの割には大きい。

それで、色数の比としては、上から、1:2:1 とか、ちょっとカラフルなやつで、2:3:1 とかなってるんじゃないですか。面積比はたぶん、4:1:5 とか。たんなる印象としてですけど。

そんなわけで、同格の4色の組み合わせじゃなくて、そういう色の役割も念頭におきつつ、面積の差も考慮に入れた配色事典なり、配色見本がほしいなあ、と思うんです。

URL を入力すると、そのサイトで使われている色を抽出してくれる Web アプリもいろいろありますけど、面積比のサポートも是非お願いしたいですね。ああいうのって、一回画面キャプチャして色を抽出するんでしょうか? あるいは、firebug みたいに、firefox のエクステンションでもいいですね。

たぶん、円グラフで見るのがいいんじゃないでしょうか。その上で、トラディショナルとか、スポーティとか、ドレッシーとかいってほしいですよね。なんだ、ドレッシーって。
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2008年7月30日水曜日

DS キャディー

社長が最近ゴルフなんか始めちゃいまして、社屋でやたらにクラブを振り回してえらい迷惑なんですが、それはともかく、そういう新しい趣味をもった Web 制作会社の社長として、いろいろと思うところがあったみたいなんです。

彼がいうには、いまネットには、ゴルフを始めて上手くなろうとしている人に伴走するような、サイトなり、Web アプリがあんまりないんじゃないかと。

たとえば、みんなで自分の回ったゴルフ場とそのときのスコアを入力すると、いろんな尺度でランキングが作られて、自分の今の実力がどの程度なのかがなんとなくわかるような、そういうコミュニティサイトが作れないかな、とか。

しかし、そういう、ランキングや競争に楽しみを見つけるようなサイトの価値は、参加人数の規模にもろに依存して、それこそ、いわゆるネットワーク外部性の話になってしまうんで、スタートアップが難しいと思うんですよね。

ただ、たしかに、ゴルフに特化したレコーディングアプリは、ありかも知れませんね。摂取カロリーと体重の変化を毎日入力してグラフを作って励みにしたり、なんらかの傾向を知ったりする岡田メソッドのダイエット支援アプリとか、あるいは家計簿アプリとか、そういうかんじですよね。まず、そっちを第一に追求すべきでしょうね。

それでそれを使う人がもしも増えたら、ランキングとかって話が始まる。ソーシャルブックマークもそうですが、ソーシャルだからこその価値は、みんなが個人的なベネフィットを満たそうとすることの積み重ねによって、結果的にもたらされるわけです。

でも、あくまでも、はじめから競争したいんだっていうんなら、ゴルフ場でラウンドを回るプレイヤーに DS を貸したらどうでしょうね。むかし、どっかの美術館でエッシャーの展示があったときに、DS とヘッドフォンセットを渡されて、絵の前にいくと、目の前の絵の解説が DS に表示されるっていうのをやってましたが、ああいうかんじ。

で、そのDSに、各ホールごと、そのホールの攻略法やら、現在の風の向きと強さ、温度、湿度、それから、かつてこのホールに挑んだ人が何人いて、みんなどれくらい叩いて、ホールインワンは何回出て、みたいなデータが表示される。もうキャディーいらず。前に来た人のコメントも残ってたりしてね。

それから、年齢別、ハンディ別、きのう、今日、今月のコースレコードだとか。一般には、知り合い3〜4人の仲間内での勝った負けたなんでしょうけど、そういうのがあると、見えないライバルが増えて、一打一打の張り合いも違ってくるかもしれない。

さらに、DSの中に「みんなのゴルフ」みたいにゴルフコースが完全にシミュレートされていて、専用のゴルフボールデバイスをひっぱたいてコースを回ると、DS の中のキャラと対決できたりして。

その上で、そういうのに対応したゴルフ場同士がインタークラブネットワークを結んでですね、ゴルファーコミュニティがどーんとできあがると。すごいなー。夢はふくらみますね、社長!

.. しかし、せっかくゴルフ場に来てるのに、ちまちま DS なんていじっちゃって、なんだかいろいろ台無しなような気がしなくもありませんね。

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2008年7月29日火曜日

いま、ここで Web

今読んでる本の内容にはあまり馴染みがないので、本文を読み進めるのと同時に、ところどころに付けられている註にも目を通したいってかんじなんです。

でも註の本文が巻末や章末にまとめられてたりすると、昔から思ってることなんですが、読みにくくてしょうがない。

案外、註は Web にあって、ケータイ片手に本を読んだほうが楽なんじゃないかと思いました。

家の洗濯機が壊れまして。外の蛇口から水を引き入れるホースの洗濯機との接続部分が、長年の水圧に耐えかねたのか破裂してしまい、ビシャーっと。そうなっちゃうと、もうどうにもならないとはいえ、一応、取説とか見たいじゃないですか。故障部品の取り替えに関して何かガイドがあるかもしれないし。

でも、にわかには、そんなものどこにしまったのか思い出せません。洗濯機の操作パネルの端のほうに、QRコードでも印刷されていて、取説は全部オンラインで読めるようになっていればいいのに、と思いました。

そういうのでいったら、CD買うときとかもそう。試聴コーナーに頼るんじゃなくて、一枚一枚に対応するPRサイトへダイレクトにアクセスできるQRコードがジャケットにちゃんと書いてあって、そこでなんとかして試聴できるようになればいいのに、と思います。あとライナーノーツが読めるとか。

ライナーノーツなんて、買った人に読ませるんではなくて、これから買おうかどうか迷ってる人に、その場で読ませるべきなんじゃないでしょうか。ジャケ買いして失敗した中学生を慰めるためにあるんじゃないんだから、なんて。

あと、カップラーメンのフタ。これから買おうって人に向けての売り文句から、作り方の注意やおいしくいただくためのヒントまで、なんだかビッチリ書いてあるけど、あそこに書ききれなかったことが書いてあるサイトとか、三分待つためのお楽しみサイトなんかがあればいいのに。たぶん、あれ食べる人の大半はひとりぼっちで、そういうの、結構喜ばれるんじゃないないかな。

PCの前や、あえてケータイをそのつもりで取り出したタイミングだけじゃなくて、オンラインのコンテンツが入り込めるところって、生活のいろいろな場面に、まだまだいっぱいありそうな気がするんですよね。

あと、ほかに、なにがあるかな。

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2008年7月26日土曜日

動画とエンベッダビリティ

いまさらナニですけど、YouTube が出てきてわかったのは、ネットで見る動画の長さ、尺は相当短めのほうがいいよ、ってことですよね。

いいとこだけかいつまんで、短いのを、ばらばら見るのがいい。ネットの動画コンテンツは、テレビや映画をそのままリプレイスしていくものではない、ということ。

だいたい、テレビの30分、60分、90分という長さは、たんに視聴するのにはそれくらいがちょうどよかったというだけでなく、制作や運用のしやすさ、広告媒体としての売りやすさから求められてきたもんなんじゃないでしょうか。

映画なら100分前後っていうのも、観客が集中力を持続できる限界の話もあるだろうけど、制作費、料金、映画館のキャパシティーなんかのバランスから、そのくらいがいいところだろっていうことになるんでしょう。

ネットでは、そういう事情や制約から自由なんだから、なにもテレビサイズ、映画サイズで動画を流通させることはないわけで。だから、Gyao はだめなんだよ、なんて、当時、生意気なことをいってました。

じゃあ、自由なネットの動画コンテンツはどうあるべきなの?というと、せっかちなリズムでクリックしてプルを繰り返す、このオンデマンドな世界にあっては、短めが吉。

YouTube は、いいとこ取りの細切れビデオを無数に集めて、それを気の向くままにクリック&プルで見ていく快楽を教えてくれたわけですね。

それから、もうひとつ、その短さっていうのが、こんどはテキスト中心の情報メディアへの動画の埋め込みを誘うんですよね。いや、短くてもいいのはそこに埋め込まれるからってのもあるんですよね。

動画は短いほどエンベッダビリティが向上するとでもいうか。そんなこといわないか。まあ、とにかく、ネット、というか正確にはブラウザベースでの動画コンテンツのいいところの第一は、まさにそこにあると思います。

ネットでなにかを動画で伝えたいと思った場合、あたりまえだけど、一から十まで全部動画の中に収める必要はないんですよね。目の当たりにして、たしかにこりゃ百聞は一見に如かずだわ、という部分のみ動画にして、そのインパクトの瞬間にいたるまでの背景や経緯、各方面の反応なんかは、動画プレイヤーのまわりに配置したテキストや静止画にまかせたほうがよっぽどわかりやすいですし、ユーザー体験も全体としてたっぷりとしたものにできると思います。

そのへんも含んだ状態で、だれずにちゃんと見られる動画を制作するのは、結構、スキルがいるんで、せこい話かもしれませんが、相応のコストと時間がかかっちゃう。

でもねえ?そんないい画質のうまい編集の長いビデオよりも、決定的瞬間を手持ちのカメラでさくっと撮ってきましたつって、詳しい経緯を説明したテキストと一緒にブログにアップされたもののほうが魅力的じゃないですか?その上、安上がりなんですから、同じ予算でたくさんのインパクトをユーザの皆様にお届けできるってなもんですよ。

そう考えると、ちょっと飛躍しますが、大晦日の格闘技番組なんて、純粋なファンの立場からすれば、テレビ向きのコンテンツじゃないな、なんて思います。

ご存じのように、試合はちょっとで、ほとんどの部分が過去の振り返りとサイドストーリーによる煽りでできあがってる。あれは、まさにあのまんまの構造で、Web サイトにしたほうがいいですよ。試合の部分だけ動画で、あとは、読み物と掲示板とリンク集。けっこう面白いのができそうじゃないですか。いつでも見られるし。

まあ、テレビのように収益は出ないでしょうけどね。あくまでもファンの立場では、ってことで。課金コンテンツにするって手もあるけど。あ、課金じゃなくて、何か買うと見られるってかたちのスポンサードを募るのはどうでしょうね。ペットボトルのお茶のどっかのシールをはがすとシリアル番号が出てくるんでそれを入力すると見られるとか。

そういう形式で見たいものは、いろいろ考えられそうですよね。

たとえば、M�1の第一回からの予選も含めた全漫才とか。好きものなら、たぶん見切るまで相当長い期間楽しめる。見切らないうちに次が足されたりして。そのあいだずっと同じ銘柄のお茶を飲み続けるわけです。シリアル番号、すぐに有効期限がきれちゃうんで。ただ、ユーザ認証は別にあって、どこまで見たかとかの記録は永続化されているからまたタチが悪い。なんて。


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2008年7月25日金曜日

ソーシャルサマリー

今日、本屋で「超訳『資本論』 」って本をたまたま手にとったんです。資本論第1巻の各章に書かれていることを要約して、さらに初心者向けの解説を試みたってかんじの内容でした。

これですね。

超訳『資本論』
http://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E8%A8%B3%E3%80%8E%E8%B3%87%E6%9C%AC%E8%AB%96%E3%80%8F-%E7%A5%A5%E4%BC%9D%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-111-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4396111118

ぱらぱらっと見ただけなんで、ちゃんと紹介はできないんですけど、資本論みたいに、いちいち小難しくって、しかも長大で、でも、名著で、みたいな本を、一冊丸ごとという単位ではなく、章とか段落ごとに要約して、それを元の本と同じ順番で読むっていうのは、けっこうおもしろそうだなと思いました。

で、思い出したんですけど、山形浩生が、まさにそのとおりのことをケインズでやってましたね。

これです。

ケインズ『雇用と利子とお金の一般理論』要約
http://cruel.org/econ/generaltheory/

こういうのを、みんなで力をあわせてやるのはどうでしょうね。ソーシャルサマリーとかいって。

要約する対象を特定して、みんなで思い思いの要約を登録していくんです。

まずは、対象の特定が問題ですね。一定のルールが必要。もう思い切って、対象を岩波文庫に特定しちゃうとか。サマってうれしいのはそのへんでしょ。

それで、Amazon での当該書籍の URL と、要約の範囲が、岩波文庫版では何ページから何ページにあたるのかを明記して、要約を書く。

そうすれば、集まった要約を本ごとにまとめて、順番に並べられる。

同じところの要約が重複しても構わない。むしろそのほうがおもしろそう。

書くのは、あくまでも要約。勝手な解説は書かないこと。でも註はつけられるようにしますか。個人的な思いのたけはそちらで発散していただく。

Wikipedia と違って要約文の編集権は投稿した人のみに限る。あの人の要約はいつもすごいね、なんて、サマり上手、要約名人みたいな人が出てきて、みんなから称賛されるような場になったほうが、この場合は、よさそう。でも、註は誰でもつけられるようにしよう。

あと、Wikipedia の見出し語になっている語句は自動リンクで。

読むほうからするとですね、Amazon みたいに書影がダーッと並んでね、ただいまの要約率60%なんて出てる。で、クリックすると目次が表示されて、目次にそって、投稿されたサマリーへのリンクがリストされている。

目次は、Amazon からスクレイプできるかな?目次部分は Wikipedia 風にみんなで編集してもいいですね。

いったんいずれかのサマリーページにアクセスすると、前後のサマリー、同じ範囲のサマリーへ自由自在に移動できる。このへんのナビゲーションシステムは工夫のしどころですね。livedoor リーダー 並の使い勝手がほしいところです。

それから、サイトとして、Amazon アフィリエイトに参加していて、稼げたら、本ごとにサマリーを書いた人で山分けとか。いや、稼げたお金は全額、なんかの募金とかに寄付するのがいいな。まあ、微々たるものでしょうけど、なんとなく、気持ちはいいでしょう。そういう、志のある、無償の文化事業ってかんじがいいですよね、こういうのは。

岩波みたいな本格派だけじゃなくて、ナントカ新書みたいに、ふつうに考えるとそれ以上要約する必要もなさそうな、軽いのでやってみるのも面白いかもしれない。

章や項ごとに要約したら、みんな1行か2行の、身も蓋もない断言だらけ、それだけ並べてみると、わけのわからないアフォリズムか、予言の書みたいになっちゃって大笑いとか。

あともう、まんがとかね。サマライズではなくて、ノベライズとして楽しむ。

そんなかんじで、硬軟おりまぜて。

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2008年7月24日木曜日

歩くと読める本

ずいぶんむかしに、万歩計が PC につながるようになって、通算でどれくらい歩いたかを、たとえば東海道とかシルクロードとかの地図にプロットしていけたら、ただ歩くより張り合いも出て、面白いんじゃないかなんて言ってたことがあります。みんなで競争したりしてね、今たまたま同じところを歩いている人に声をかけたり。あと、昔の人はこんなに歩いたかーとしみじみ実感してみたり。秀吉の中国大がえしコースとかあって。

でも、気がつくと、今じゃそれに近いものも普通に出てるみたいですね。ただ、シルクロードは歩けないみたいだけど。歩けるようにしたほうがいいと思いますけどね。

あと、そういう地図ものとか、バーチャルワールドものだけじゃなくて、歩いた分だけ、現実に何かがゲットできるっていうのもいいんじゃないでしょうか。

じゃあ何をゲットしたいかいろいろ考えてみたんですが、ちょっとゲットっぽくないんですけど、歩くと読める本ってのはどうでしょう。

たとえば、一度読み始めたら、どんどん続きが読みたくなっちゃうような本を電子化して、歩かないと続きがよめないようにする。一万歩歩くとやっと次のページがめくれるとか。いや、手でガーッて万歩計振って読んでもいいんですけどね、それは自由。

問題はそんな優良コンテンツがどこにあるんだってことかな。

でも、たとえば、北方謙三「水滸伝」愛蔵電子版万歩計セット〜漢たちとともに駆ける宋代の中国〜特別価格29、800円みたいなかんじにしたら、夜中のテレビで売れそうじゃないですか?あの文芸春秋とオムロンの夢のコラボが実現とかいって。

このあいだ、娘が祖母から万歩計を取り上げてすっかり気に入っちゃったみたいで、しばらくどこへいくんでも身につけていたのを見て、ふと、そんな昔話を思い出しつつ、ついでにちょっと展開してみちゃいました。

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2008年7月23日水曜日

Webのラボ業者

Web の制作会社は、成果物を納品して、その後の運用やサポートを請け負うだけじゃなくて、クライアントが主体的にプロジェクトに参画できるような作業環境の整備に、もっと力を注いでもいいんじゃないかと、最近思うんですよね。

なんならそれ自体、きちんとしたサービスメニューに仕立てて、売りものにしてもいいのかもしれないですよ。

たとえば、キックオフミーティングが済んだら、その日のうちに、ちょいちょいっと簡単な設定をするだけで、クライアントと制作会社(複数になるかもしれない)の担当者がアクセスできるメーリングリスト、チャット、Wiki、スケジューラ、ToDo管理アプリ、ファイルストレージ、Web I/F つきデータベースなんかを一式、みみをそろえて提供できる。

それから、CMS、ブログ、BBS、お問い合わせフォーム、メール一斉配信アプリ、空メール応答システム、アクセス解析ソフトなんかの、サイトの構築や運用にたいてい必要とされるようなものもちゃんとついてきたりして。そこらへんはもう、いちいち作ったり、調達したりしません。

それがスタートライン。いきなり、そこからスタートできる。その上、プロジェクトのパートナー、アドバイザー、実行部隊として、 ディレクターとプログラマーとデザイナーの3名で1組の制作チームを、好きに使っていいですよって。

うーん、いんちきくさいですね。いくらするんでしょう?

でも、半分本気なんです。正直、極端に押し進めればそういう話になるようなプレッシャーを、お客様筋から感じることが多いんですよね。Wiki、プロジェクト管理ツール、Web I/F つきデータベースのあたりは、クライアントによっては、もう実際に提供しています。

それで、さあ、そこから始められるようにするんで、"テーブル・フェーズ"は早めに切り上げて、もうプロジェクトのゴール設定の段階から、ばんばんプロトタイピングしていくような、そういう進め方でどうでしょうねっていいたい。

やってみなきゃわかりませんね、といったり、いわれたりすることも多いこの仕事ですから、やってみることのコストが最小になるように、なんとか"標準セット"をこしらえて、実際にやってみる体験をパッケージにして提供できないかな、と思うわけです。クライアントからみれば、外部にラボを持つかんじでしょうか。 

そうだ。たしか、面白法人カヤックが、そんなようなスタンスの営業をやっていたような。御社のラボになります!みたいな。違ったかな。

けっして、お安くはないでしょうし、会社としてもスケールしにくいスタイルだとは思うんですけどね。ただ、そんなことになったら、なんだか、じつに良心的に仕事ができて、とても気持ちがよさそうな気がします。

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