2009年1月23日金曜日

ポスチュア

About Face 3 読書ノートの2。

順調にちびちび読み進めていっているわけですが、突然、ポスチュアなんて聞き慣れない単語がなんの注釈もなく立ちはだかりまして。インタラクションの基本方針を決める最初のステップは「フォームファクタ、ポスチュア、入力メソッドの定義」なんつって。

入力メソッドはわかる。フォームファクタってのも文脈からいってデザイン対象の形状や利用環境のことだってわかる。でも、ポスチュアってなに?

あわててググってみても、ポスチュアウォーキングしか出てこないし。辞書ってみると、posture って、姿勢とか、態度のことかと。この語のこの本における定義みたいなのはないのかって、ざーっとページをめくってみたら、まだ当分のあいだそこまで辿りつけそうもない先のほうにありました。

「製品のポスチュアとは振る舞いのスタンスであり、ユーザーに対して自分をどのように見せるかということだ。」ということです。つまり、Webデザインなら、そのサイトなりアプリが、どういう姿勢、態度でもってユーザーに迫ってくるのかってことですね。それはでも、ユーザーの側の製品に対する期待やニーズの反映であるわけですけどね。

たとえば、デスクトップアプリケーションには、3種類のポスチュアがあって、支配的なポスチュア、単発的なポスチュア、デーモン的なポスチュアってことになるそうです。

支配的なってのは、オフィススイートのそれぞれみたいに長時間ユーザーに注意を払わせるやつ。単発的ってのは、多くは支配的なのに従属して、ある部分的なタスクの遂行に使われるようなやつ。なんかファイルを開きたいときに短時間だけ使われるファイルエクスプローラーとかね。デーモン的というのは、デーモンプログラムのデーモンですね。ユーザーには暗黙のうちに動作してるやつ。三者三様、ユーザーに迫ってくるかんじ、っていうか、ユーザーとの時間の過ごし方が違う。

そんなふうに、まずポスチュアのことを明確にしておけば、おのずとそれぞれのポスチュアにふさわしいインタラクションやトーン&マナーのあり方も決まっていく。それは、一種のデザインパターンとして考えていってもよさそうですよね。

そういわれてみると、Webサイトならなんでもかんでも更新感が大事、なんていわれて、いやいや、そんなことはないだろう、これは一回みたらもう十分、誰がここに毎日のように訪れるよ?とか思うことがあるんですけど、それは、サイトなりコンテンツのポスチュアが違うでしょ、ってことなんですね。


-----------------
sent from W-ZERO3

0 件のコメント: