ただ、なにかキラーなアプリとかソリューションがあって、その存在意義や価値にコミュニケーションを誘発する特性が備わっていたりすると、周囲にユーザーコミュニティが形成されていくことはあるでしょうね。iKnowとか、それこそニコニコ動画とか。
でも、人生において、そういう質的に特異なコミュニケーションが欲求されることなんてそうざらにあるもんじゃないわけで。あったらそれはたしかに燃えますよ、だから、万難を排してそれだけのコミュニティに参加もしよう。しかし、たいていは、もっとゆるい、同好の者同士のおしゃべりで満たされるようなコミュニケーションでよくて、いや、それがよくて、それで十分楽しいし、役にも立つ。そういうゆるいところに、へんなコミュニケーション強化ツールなんて提供されても意味がわからない。
で、そういう強化が必要なければ、あるいは、とおりいっぺんのコミュニケーション機能がふつうに提供されているだけでよければ、コミュニティ系サービスの価値はネットワーク外部性のみに左右されることになるんで、細分化よりもむしろ大きいところがより大きくなっていく、がトレンドになるんじゃないかな。
というわけで、はじめひとつの大きな大陸があって、それがだんだんばらけていくようなイメージとか、そういう全体的な傾向として専門化への流れがある、なんていえないと思います。流れは反対で、ただ、その流れとは無関係に、なんらかのソリューションと一体になった、特異な、島みたいなコミュニティが生まれることはありえる、って感じでしょ。
それから、so-net がやってるような誰でも主催できるSNSって、プライベート志向のやつ、ちょっとおもしろそうですけど、これも専門化うんぬんとはまた違いますよね。方向性として似ているように見えても、そもそも知っている者同士の了解ありきで始めて、その先の広がりにもほとんど期待はないとすると、ネットワーク外部性が介在する余地がない。
まあ、その、こんな情勢判断なんてやっても仕方ないような気もするんですが、ただ、あっけらかんと大きくは専門化の流れ、なんていって、そのおおざっぱな認識を根拠にして、とにかく専門化してればなんでもOKみたいな企画をたてちゃうとか、そういうのは厳に慎みたいなと思いまして、ちょっと書いてみて自分の頭を整理、ということで。おそまつ。
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