2008年8月29日金曜日

オレMLでマークアップしな

雑誌、新聞、チラシ、電車の中の広告、カップラーメンのフタ、居酒屋のメニューとか、そういうのを目にすると、これは大見だし、これはリード、なんて、つい、要素を分解してそれぞれの名前をちゃんといえるかどうか確認してしまいます。ハシラ、小見出し、キャプション、データ、なんて。タイトルまわりだと、これが情報のカテゴリーや種別を明示するパート、これが内容を端的に伝えるパート、で、これが読者を煽るパート、なんて役割の言い当てをしてみたり。

昔、雑誌の編集をやらされた頃に、その道での師匠でもあるうちの社長から、そういうトレーニングでさんざんしごかれたんですよね。雑誌一冊をまるごと頭からそんな調子で分解していくんです。

まず、構成要素のひとつひとつを名指しで呼べること、そして、それがなぜそこに配置されていて、全体の中でどんな役割を担っているのか説明できること。

それでくせになっちゃったんですよね。挙げ句の果てには、新聞読んで、この見出しのつけ方は間違ってる、なんて言い出したりして。

でも、最近、自分の身の回りに限った話ですけど、そういう、エディトリアルデザインの素養みたいなのを、Web ディレクターや、Web デザイナーたちがちょっと疎かにしすぎなんじゃないかなって思うことがあるんですよね。

ワイヤーフレームやらデザインカンプやらをチェックしてても、そのへんを直してもらうことが多いかもしれない。

Web デザインでも、そういう要素名ってありますけど、ほとんどが、ナビゲーションの種類の名称で、あとは、タイトルやキャッチコピー系のがちょこっとあるくらいじゃないですか?サイトID、タグライン、グローバルナビゲーション、リモートナビゲーション、ブレッドクラム、ウェルカムメッセージ、ローカルナビゲーション、エクストラメニュー、コンテクストナビゲーション、フッタナビゲーション、ページネーション。

で、下手すると、コンテンツはコンテンツの一言で終わりだったり。テキスト、画像、おわり、とかいって。でも、その中の組立てにもいろいろあるわけです。

そうした局所的な小さな情報デザインこそが、実はユーザとのコミュニケーションの本体といっていいわけでしょう。あとは、いってみればそこに連れ込むまでのプロセスに過ぎない(いや、それが大変なんだけど)。

というわけで、むかし受けたトレーニングみたいなのを復活させようかななんて思わないでもないんですが、今なら、ちょっと込み入ったサイトをお手本に、そのコンテントだけぶっこ抜いて、それを自分なりに考えた要素名のタグで思いっきりマークアップしてみるってのはどうでしょう。いわゆる野良XML、それこそオレMLでね。

それをみんなで見せ合うと、おい、これがおまえにはそんなふうに見えてんのかー、なんてね、結構盛り上がるかもしれませんよ。あ、そうだ、そういうのがポストできるサイトってのはどうかな。元のページのURL と共にオレML版のソースをアップ。すると、エクスプローラ風のツリーでみせてくれる。コンテントの対応をみてインスペクタみたいなのができたらすごいな。人によってこうも違うかものかとか、ふざけたタグの名前に笑うとか。

CSS の id と classでやる手もあるけど、それだとあの中途半端なHTMLタグがセマンティック・マークアップの邪魔になるような気がするんですよね。といって全部 div ってのもばかっぽいし。やっぱここは、オレMLで。

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