全部ボツになって、それまでそうしていたように、静止画と説明文を上から下にずらっと並べる方式に作り直させられました。静止画には、操作する箇所に順番に番号を入れてってやつ。
最初は、そりゃ一連の操作を動画で見たほうがわかりやすいだろう、ってことだったんですけど、正直、自分で作りながら、これってホントにわかりやすくなってるのかなって不安にはなってたんですよね。
ちょっと反省してみると、結局、前の状態が目の前からどんどん消えていくっていうことが、マニュアルには向いてないんじゃないかと。
マニュアルを読むっていうのは、いってみれば、ユーザーが自分の心のうちにシステムのイメージを作り上げていく作業なわけですよね。いわゆるユーザーモデルってやつを。すでに知っていて想定していることを確かめつつ、それと新しくわかったこととの間にを意味のある関連性を見いだしていくというような。了解したときには、ああ、なるほど、そういうことね、はい、はい、はい、なんていって膝を打つわけです。
そういうときって、あれとこれはどうつながるのか、こっちとあっちはどうなんだって、目の前に広げられた情報のあっちこっちを気が済むまで繰り返し見てみたいもんじゃないですか。よほど短期記憶のバッファがでかい人でもない限り。
そうすると、ね、縦にずらずらーのほうがいいわけですよ。きっと。もっといえばそれをプリントアウトして片手に持ったほうが。
そういえば、最近、photoshopとかの画像処理のチュートリアルをよく見ますけど、ああいうのもみんな縦にずらーですよね。それで、わかりやすい。
あと、中高生向けの学習参考書をネットで提供するには、なんて話があって本屋でずっと立ち読みしてたんですけど、参考書の要点のまとめみたいなのって、パワポで書かれた企画書と同じやり口ですよね。ベタテキストは御法度で、メリハリのあるリストと絵解きでって。じゃあ、ネットで、PCで、というんなら、これはスライドショーがいいんじゃないの、とか思ったんですけど、ここで、さっきのマニュアルの話につながりまして、あたらしい概念を頭の中に作るためには、今見たものがどんどん目の前から消えていっちゃう表現は案外つらいかもな、と。メリハリのある表現ってところはそれでいいんだけども。
でもじゃあ、企画書はなんでスライド?あれだってプレゼンを受ける側に新しい概念を理解してもらうためだろうに。スピーチありきの場合は、話のポイントを強調するために、話と同期してシーケンシャルに展開していくスライドショーでいいわけだけど、お手元の資料は違うんじゃないの。そういえば、ちょっとややこしい提案だったりすると、こっちの話はそっちのけで、前のほうのページに勝手に戻って難しい顔してたりするもんね。
そう考えてみると、バスキュールのホームページも、たんにフルFlashで縦にずーっとスクロールなんておもしろいでしょ?ってことなんじゃなくて、いろんな要素をなるべくいっぺんに見られて、あっちこっちチラ見もしてもらいながら、バスキュールのユーザーモデルをスムーズに作ってもらうための工夫なのかもな、なんて思ってみたりして。
どうなんでしょうね。
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