サイト ID のことじゃなくて、サイト内のセクションや特集ページだとかで、文字を飾って、背景にもいろんなビジュアルを盛って、ゴテゴテっとしたやつ。
実は、必要があって、そういうデコラティブなタイトルバナーをデザイナーに発注するってことになって、なんか参考になるのはないかなと、ほうぼう見てまわったんですけど、Yahoo! 旅行の特集ページくらいしか見あたらなかったですよ。
逆に、最近けっこう多いなと思う手は、タイトルそのものは、もうテキストで済ます、あるいは画像にするにしても、ほとんど飾りのない太ゴシックとかにしておいて、周辺に、象徴的な写真やイラストを添えておくというやり方。
cnet/zdnet とか、IT 系ニュースサイトの特集ページは、むかしからそんなでしたよね。R25 とかサイゾーのちょっと企画っぽいページでも今じゃそうなんですよね。あと、ちょっと違いますけど、あからさまに素材集っていう写真を記事内容にあわせて毎度選んでくる GIGAZINE のやり方もなんだか印象深いものがありますね。
そういうのは、もちろん、毎日たいへんな量の更新を行っているなかで、コストとの見合いで自然に選択されてきたものなんでしょうけど、ユーザにとってみてもそれで充分、というか、むしろ、それ以上はうるさいっていうのがあるんじゃないでしょうか。
特に検索エンジン、フィードリーダーのリストからタイトルに惹かれて訪問してくる者にとってみれば、再びタイトルをどーん!とやられても、もうわかったよ、みたいなかんじでしかないかも。
いや、そもそも、これはハイパーテキストのメディアなんであって、なんかしら文言をクリックしてユーザはそこにやってくるわけです。そこの場合タイトルっていうのは、行きたい場所にちゃんとたどり着けたことがわかるフィードバックとしてあればいいだけなのかもしれない、なんていうのはちょっと極端かな。
でも、よくいわれることですが、雑誌やテレビや看板なんかと違って、目立たなければ素通りされてしまうっていう質のものでもないわけで。
広告バナーは、そっちなんですよね。だから相変わらずですよね。最近地味になってきた、なんてことはない。まったくない。
広告バナーはクリックするもの、つまり、情報を引き出すもので。それでいったらタイトルバナーのほうは、クリックによって引き出されるものですもんね。
この引き出すものと引き出されるものの区別は結構大事かもしれません。
広告バナーとタイトルバナーの内容がまったく同じ要素で構成されるってことは実際にありえると思うんですけど(Yahoo! 旅行の特集がそうですね)、でも、そういうふうに、ユーザ体験の全体をちゃんと追って考えていくと、おんなじバナーでも、それが引き出すものなのか、引き出されるものなのかによって、デザインプランも変わってきますよね。それぞれに要求される機能が違うわけですから。
たとえば、旅行なら、最初に旅情をかきたてる、引き出すほうのバナーのタイトルはド派手にいきたいですよね。当然。でも、それで引き出されるほうのタイトルはおとなしめでよくて。
ただし、その直ぐ下のリード文や本文の見出しでは、旅情をヒートアップさせなきゃいけないから、引き出すほうで与えた効果をさらに展開したようなトドメの一発を派手にくれてやりたい、とか。
つまり、引き出すほうと引き出されるほうでほとんど同じもの2回みせてどうするよ?ってことですね。展開しようよ、と。それから、タイトルバナーのデコレーションで精も根も使い果たしたってかんじで、かんじんのボディはごにょごにょごにょみたいなのもだめですよね。これも結構多いかもしれない。
なんて、そんなことを考えつつも、仕事はもう動き出してしまっていて、いまさら転回するのはいかにも難しそうなかんじでしたので、発注してしまいましたよ、デコラティブなタイトルバナー。Yahoo! 旅行の特集とか参考にしてね、とかいって。
つぎはがんばろう。
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