なんていうか、そういえば前に自衛隊のを見たときも同じことを思ったんですけど、なんだかみんな悪質サイトみたいなデザインですよね。開いた瞬間に、やべ、とかいって、すぐバックボタンをクリックしたくなります。とても職場ではじっくり読めないっていうか。
まあ、でも、そういう、いわゆる表層的なトーン&マナーのことはいったん置くとしても、やっぱり、このサイトは何のためにあるのっていう視点とか、他でもないこのサイトで、ユーザーのニーズとサイトの目的がマッチするケースにはどういうのが考えられるのとか、そういうところから逆算されるべき情報デザインがあんまりうまくできていない印象も強く受けますね。
それでも、いくつかよさげなのはありましたよ。たとえば、事実上のウェルカムメッセージが、犯罪にご協力ください、とかいって手配中の事件をどーんとリストしてる県警とか、そうかと思うと、落とし物情報を一番にフィーチャしてる県警もあったりして、ちゃんと、警察がWebサイトを運営することの意義をわきまえていたり、そこにわざわざアクセスしてくる訪問者の動機に応えようとしているのが伝わってくるようなグッドデザインのやつ。
そんな中でも、トップページだけ見て特に好印象を抱いた、というか、よくできてんなー、と思ったのが富山県警でした。よかったんで、自然と第二階層以下も巡ってみちゃったんですが、このサイト、グローバルナビゲーションっていうのがないんですよね。ブレッドクラムはあるんです。だから、サイト構造としてはトップページをルートとしたツリーそのもので、系列の違うノード間のショートカットなんてまるでないんですよね。
グローバルナビゲーションは、いつも視線誘導上の始まり付近にあって、サイトのどこにいても、どこから入ってきても、全体の構造をほのめかしながら、サイトに対する期待をユーザの心のうちに形成するという重要な役割を担っていて、それこそサイトデザインには欠かせない要素であるはずです。
でも、たしかに、警察のサイトを訪れるなんて、交番に足を踏み入れるようなもんで、もう心に決めた目的があってのことに違いないでしょう。なんとなく訪れてなんか面白いことないかなーとかってサイト内を巡回する人なんてきっといないんじゃないか。
そうした訪問者にとってみれば、全部のページページの上部に強制露出するグローバルナビゲーションなんてうざいだけ、レイアウト効率の上でのロスでしかないのかも知れませんね。
ひょっとすると、このサイトをデザインした人は、そこまで見切って、あえてグローバルナビゲーションを外したのかも知れない。これは相当な手練れの仕業?ってかんじで、今日はたいへん勉強になりました。
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